頭痛外来
頭痛は国民病ともいえる病気で、日本人の3〜4人に1人が「頭痛持ち」と言われています。また、男性に比べて女性の方が頭痛に悩まされる割合が高い傾向があります。
一言で頭痛といっても、「ズキズキガンガン」「ドクドク」「ズーンと重いかんじ」「締め付けられる感じ」など人によって感じ方はいろいろで、痛みを感じる場所も頭の前の方だったり横だったり後ろだったりいろいろです。
医学的には、明確な病気が原因となっていない慢性頭痛(=一次性頭痛)と、何かしらの原因疾患がある頭痛(=二次性頭痛)に分けられます。頭痛薬を飲み過ぎることで起こる頭痛もあります。
頭痛の原因を詳しく診断することで、治療法も変わってきます。適切な治療をすることで快適な日常生活を送ることができます。
頭痛で悩んでいる方は、自己判断で対応せずにご相談ください。
代表的な頭痛
【慢性頭痛(一次性頭痛)】
片頭痛
片頭痛は頭の血管が拡張する時に痛みが現れ、脈打つようなズキズキとした痛みが特徴です。
ひとたび症状が起きると光や音といった刺激を不快に感じ、ちょっとした動きでも頭に響くようになります。痛みの前兆として、閃輝暗点(視野の中にキラキラ・チラチラとしたものが見えたり、形状もジグザグした物や星形の物が見える事があります)やその他のいつも決まった現象を伴う方もあります。
前兆がはっきりしない方もたくさんいらっしゃいます。
片頭痛は30歳前後の女性が多く、場合によっては生理や妊娠、出産などにより片頭痛が起こることもあります。
もちろん男性にも患者さんはいらっしゃいます。その他にも、チョコレートやチーズ、ナッツなどの食べ物、またアルコール摂取が頭痛を引き起こす原因となることもあります。
治療
片頭痛の診断がついたら治療を検討します。
@ 適切なタイミングでトリプタン製剤を服用することが大切です。
A 月に5回以上の強い頭痛発作のある方には、予防薬の投与を検討します。
B @およびAを適切に行なっても月に5回以上強い頭痛があり、日常生活や社会生活に支障がある場合は、片頭痛の新しい薬である抗CGRP抗体(注射薬)および抗CGRP受容体抗体(注射薬と内服薬)の投与も検討します。
緊張型頭痛(肩こり頭痛)
主に肩こりや目の疲れが原因となって起こる頭痛です。 日常の生活でストレスがたまると、無意識に肩から首の後ろ、後頭部にかけて筋肉の張りが生じます。
この張りが長く続くと、後頭部から側頭部に締め付けられるような鈍痛が生じます。PC作業が中心のデスクワークやスマートフォン過度の使用による目の疲れや姿勢不良が原因の方が増加しており、10代や20代の方も増加しています。
高齢者では、加齢による変形性脊椎症の悪化による姿勢不良、運動不足、筋肉のしなやかさの減少が原因の方が多いです。
緊張型頭痛は疲労のたまる夕方にかけて痛みが強くなる事が多く、日常生活への影響も出てしまいます。適切に対応することで症状を改善することができます。
治療
筋肉の筋症を緩める内服薬やマッサ−ジ、運動など、肩や首の血行を良くすることが大切です。スマートフォンの使いすぎにも注意が必要です。
群発頭痛
群発頭痛は、突然、目の奥がえぐられるように痛む頭痛です。 たとえば、春先や秋口など季節の変わり目に集中して頭痛が起き、その後しばらくは症状がおさまるというサイクルが半年〜数年周期で起こります。
20〜40歳代の男性に多く見られ、結膜充血・流涙・鼻汁・発汗といった症状も合わせて現れる特徴があります。
頭痛の頻度、起こり方、症状から診断しますが、詳しい原因はよくわかっていません。
治療
片頭痛の治療で用いるトリプタン製剤の内服、点鼻薬、注射薬を処方することが多いですが、片頭痛ほどは効果が期待できません。
頻度が多く、程度が強い方には在宅酸素療法を導入して頭痛発作時に自宅で高濃度酸素の吸入を可能にすることで症状軽減をすることもあります。
【二次性頭痛】
脳の病気が原因の頭痛です。 脳が障害されて腫れ上がる(浮腫)ことで、脳の表面の血管や髄膜などの薄い膜が引き延ばされたり炎症を起こしたり、脳の炎症、血管が裂けることで痛みが生じます。
代表的なものでは「くも膜下出血」や「脳出血」、「脳梗塞」などの脳血管障害、髄膜炎や脳炎などの感染性疾患が二次性頭痛に分類されます。
強い痛みの他に手足の麻痺やしびれ・痙攣や、激しい嘔吐、高熱などの症状をともなうこともあります。
脳出血
脳内の血管からの出血により脳が腫れることが原因の激しい頭痛です。
脳梗塞
脳内の血管が細くなったり血栓が詰まることで脳が障害をうけ、脳が腫れることで起こる激しい頭痛です。
くも膜下出血
脳の中の血管が膨らんでできたこぶ(動脈瘤)が破れて出血した状態で、これにより突然の激しい頭痛が起こります。脳動脈瘤は、偶然に見つかることもあります。
サイズの大きな未破裂動脈瘤が見つかった時には予防的な治療の適応となる場合もあります。
これらが原因の頭痛は、命にかかわったり、後遺症が残ってしまうことがあるためすぐに医療機関に受診しましょう。
帯状疱疹による頭痛
帯状疱疹は、水痘(みずぼうそう)のウイルス(帯状疱疹ヘルペスウイルス)が原因で全身のどこにでも神経の走行に沿って、皮膚症状(小さな水ぶくれ、湿疹、赤み)や神経痛を引き起こす病気です。頭皮や首周りに発症すると頭痛の原因になります。
典型的な皮膚症状が頭皮や首周りにある場合は診断がつきやすいのですが、皮膚症状が出現する数日〜1週間前に鋭い痛みが先行して出現し、「急に頭痛が起こってきた」と自覚することがあります。
神経の走行に沿って痛みが出現します。
顔面神経に発症すると顔面神経麻痺を起こし、聴神経に発症すると難聴を起こします。
年齢が高いほど後遺症が残りやすいので、50歳以上の方にはワクチン接種を勧めています(65歳以上に方は公費負担で自己負担を減額してワクチンを接種することもできますので、お住まいの自治体の案内をご覧になってください)治療は抗ウイルス薬と神経痛を抑える薬で治療します。
頭痛でお困りの方は当院の「頭痛外来」へご相談ください。





